実践!管理者道場:現場のデータを徹底的に検証せよ!


1:データの管理怠慢が多すぎる
私が指導先の工場で品質改善を行うときには、まず最初に現場で徹底的に数字の検証を行います。現場の数字がデータとして上がってきますから、この数字の精度を検証しないと間違った方向に進む可能性があるからです。この数字ですが、現場で検証して行くと、実にいい加減な管理が行われているケースが多いのです。

2:データの管理怠慢の例
1:計算間違えをしているが承認欄に上司のサインが入っている。
2:記入している数字が一桁違っており、誰でも異常と分かるはずなのに承認欄にサインが入っている。
3:スーパーバイザーが承認欄にサインをすることになっているが、面倒なため現場のリーダーにサイン 
  をさせている。
4:数字を下手な字で書いてあるために判別不能となっている。
5:数字を何回も訂正して記入しており、数字の正確性に疑問がある。
6:一時間毎に数量を記入する事になっているが、終了時に思い出しながらまとめて書いている。
7:作業台の上にメモ用紙を置き、数字を記入してから後で台帳に転記している。この際に転記間違いが
  頻繁に発生している。
8:作業員の交代時に生産数量、歩留まりなどのデータの引き継ぎが正しく出来ていない。
9:データの中に一箇所だけ飛び抜けて大きな数字があるが、誰も何の確認もしないまま承認欄に上司の
  サインが入っている。
10:標準作業時間を改定したが、現場の作業標準書には改定前の時間を書いてある。
11:サイクルタイムの算定がずさんなまま生産計画を作っており、納期に間に合わない。
12:客先クレームの管理が悪く、メール、ファックス、電話など数多くのルートで来るクレームを統合的
  な数量管理ができていない。
13:手直し品で修理できなかったものはスクラップとして処理しているが、データには手直し品の数量の
  み記載している。
14:表計算の計算式が間違っていたが、誰も気が付かずそのまま使用していた。
15:品質月報の処理が遅く毎月中旬にならないと、先月の品質状況が分からない。
16:不良が発生すると怒られるのが嫌で、不良品を黙って捨ててしまいデータにも記入していない。
17:サンプルとして抜き取った数量を記入しないで後工程に送っているため、最終の数字が合わない。
18:現場の作業員に複雑な計算を行わせているが、電卓が無いため暗算で行っており間違いが多い。
19:ベルトコンベアのスピードを勝手に変更していたが、書類上は正規のスピードとなっていた。
20:生産管理板と台帳の生産数量の数字が合わない。どちらかに虚偽の数字を記入している。

3:データの管理怠慢を潰せ!
上記は一例に過ぎませんが、数字のいい加減な管理は意外と多くの工場で行われています。これらは管理者の怠慢の産物に他なりません。私は必ず管理者と共に現場に入り、台帳や書類を自分の目で確かめ、作業員に直接、質問して徹底的に検証します。問題があれば管理者の管理責任を追求して対策を考えさせ、実行させます。我々は数字を元に仕事をしていますが、数字ほど簡単に誤魔化せるものはありません。このことは現場を熟知している管理者であれば良く理解しているはずです。ですから誤魔化せないように徹底的に検証し、問題を炙り出して改善させることが大切なのです。管理者教育コンサルタント:立川 剛


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著者:UVCコンサルタント: 立川 剛
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