実践!管理者道場:不良箱の管理を徹底的に行え!
1:不良箱の管理で工場のレベルが分かる
私の仕事はタイ人管理者を育成して彼ら自身の力で生産性を向上させることです。私がタイ人管理者に品質管理の指導を行うときには、不良の現実を直視させるために不良箱の管理を徹底的に行わせます。製造現場で不良が1個でも発生したら異常であり、品質第一のスローガンの通り、その場でPDCAを廻すのが常識です。その不良を目で見て分かるようにするのが不良箱ですから、不良箱は単なる箱ではなくて不良検知器として扱うべきなのです。不良箱の管理で工場の品質状況のレベルが一目瞭然で分かるのです。
2:不良箱の管理の検証方法
私は品質指導時には現場にタイ人管理者と共に入り、不良箱に関して次の項目を徹底的に検証します。
1:タイ人管理者が現場にある不良箱の数量を即答できるか。
2:不良箱のサイズと不良品のサイズが比例しているか。
3:不良箱は中身が落ちにくい構造になっているか。
4:不良数の上限が設定されているか。
5:不良箱の置き場所が設定されているか。
6:不良箱は入れやすい構造になっているか。
7:不良箱の置き場所は動作経済の法則に従って作業性を考慮して設定しているか。
8:不良箱の置き場所は監督者が現場巡回中に見易いようになっているか。
9:不良箱の中に不良以外のものが入っていないか。
10:不良品の管理ルールを作業員が即答できるか。
上記の管理が完璧に出来ている工場は本当に少ないのが現実です。
3:品質管理レベルが低い工場
品質管理レベルの低い工場ほど不良箱の取り扱いがずさんなのです。次のような不良箱の管理状態では品質管理レベルが低いと言わざるを得ないのです。
1:不良箱を良品箱の近くに置いている。
2:仕掛り品の箱の上に不良箱を置いている。
3:作業台の下に不良箱を置いてあり、不良を入れる際に足や腰を使うなど動作のムダが発生している。
4:不良箱が利き手の逆方向に置いてあるため、不良品を入れる際に持ち替えるムダが発生している
5:不良箱が作業点より遠いため、作業者は作業台の上に不良品を一時置きをする。
6:不良箱に不良品を入れる際に不良品が良品の上をまたいでいる。
7:不良数の上限を決めているが不良数が多く、入りきらない不良品を作業台の上に置いておく。
4:品質管理レベルがさらに低い工場
次のような管理状態の工場では作業員、監督者、管理者の品質意識、管理力が極めて弱いと言えます。
すなわち現場力が弱い工場です。
1:不良箱の識別が出来ていない。
2:作業員が自分で不良箱の置き場所を決めている。
3:良品箱の上に不良箱を置く。
4:不良箱が不足しているため良品箱で代用している。
5:不良箱の中に、前のロットの不良が入っている。
6:不良箱の中に筆記具や工具、手袋などが入っている。
7:不良箱をごみ入れや機械の油漏れの受け皿代わりに使っている。
8:不良箱を清掃しておらず、汚れが目立つ。
不良箱は単なる箱ではなく「不良検知機」である認識を持たせる事が品質管理の基本と言えます。
著者:UVCコンサルタント: 立川
剛
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