実践!管理者道場:お金を使わずやる気を引き出せ
1:やる気の無いのはお金のためか?
先日ある企業の教育担当のタイ人マネージャーと話をする機会がありました。私は「どうしたら部下のやる気を高めることができますか?」と質問をしました。彼の答えは単純明快「お金だと思います」皆さんも自社のタイ人管理者のレベルを知りたければ同じ質問をされたら良いと思います。「お金です」と答える管理者は全て三流以下と判断して間違いありません。管理者として正しい経営管理の勉強を積んでいれば、このような答えは出てこないはずだからです。管理の勉強もせずに我流で管理している管理者が実に多いのです。
2:動機付けにお金は禁じ手
お金は確かにやる気を高める要因である事は事実です。しかしお金を使うやり方は「使われる人」の発想なのです。人を使う管理者の立場では、お金は次の2つの理由により禁じ手なのです。
2.1:欲求には際限が無い
「目標を達成したら1000万円のボーナスを出そう」と言われれば誰でもやる気は出てきます。しかし人間の性として1000万円貰ったら次のボーナスは2000万円欲しくなるのです。1000万円のボーナスのあと、300万円しか貰えなかったら凄く不満を感じます。このように一度、お金でやる気を吊り上げると際限が無くなり、会社がいくらお金を払っても相手は常に不満を感じるようになるのです。
2.2:予算の制限がある
当たり前のことですが、会社には予算がありますから「部下が頑張った」と言って簡単に給料を上げたり、ボーナスを出すことはできません。部下のやる気を引き出すために簡単に給料を引き上げ続けたら、会社の利益がなくなってしまうことは誰でも分かる当たり前のことです。
この程度のことすら分からず、自分の管理が下手なのを棚に上げて「部下のやる気の無いのは会社の給料が安いせいだ」と会社のせいにしているマネージャーは徹底的に管理の勉強をさせるか、降格させた方が良いと思います。
3:お金を使わずやる気を引き出せ
管理者として考えなければいけないのは「一円も払わずに部下のやる気を引き出す」ことなのです。お金を全く払わずに部下のやる気が上がれば、企業利益も上がるからです。それではどうしたらお金を払わずに、やる気を引き出せるのでしょうか?まず読者の皆様が次の質問に答えて下さい。
「お金以外の理由であなたの仕事へのやる気が出る時は、どのような時でしょうか」
私の研修では、ほとんどの人が「上司に仕事を褒められたとき」「仕事の結果が認められたとき」と答えました。経営管理では「職場の良好な人間関係と相手に認められたときにやる気が起きる」が原則です。読者の皆様もまず、部下と良好な人間関係を作り、相手の人格や仕事を認めることを心がけて下さい。それにより部下のやる気を引き出すことができます。読者の中には「私の部下は仕事ができないので、認めたりすることはできない」と言う方も多いと思います。気持ちは良く分かります。最初は100の仕事で1つでも良い結果が出れば、それを認めるようにするだけで良いのです。難しく考えず、まず自分が上司にして欲しいことを部下にするだけで良いのです。簡単なことを積み重ねていくだけで、徐々に部下のやる気を引き出すことができるのです。
著者:UVCコンサルタント: 立川
剛
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