「実践!管理者心得」第92回目
マレーシアの5Sセミナー報告
12月4日、5日とPHP主催により私が講師となって5Sセミナーをマレーシアで行いました。セミナーの対象はマレーシアの日系企業の現地管理者で英語で行いました。
この時期はちょうどイスラム教徒は断食の期間中で、午前7時から午後7時まで食べ物はもちろん、水すら飲まないので主催者側から「断食の関係で参加者が少ないかもしれない」と事前に連絡を貰っていました。しかし実際は予想をはるかに上回る参加希望者が殺到し、当初は4日のみの予定でしたが急遽、5日も追加で行うことになったのです。
驚いたのは1社からの参加者が7名から8名と多く、最大で12人も送り込んで来る企業があったことです。なにしろ「PHPの東南アジアでのセミナーで最大の参加希望者数だ」と主催者から驚かれるほど大勢の参加希望者が集まり4日、5日とも定員一杯になってからも参加希望者が続いたため、かなりの方をお断りせざるを得ない状況となってしまいました。私の5Sセミナーは11月にシンガポールで行っていますが、製造業が少ないため参加者はこれほど集まりませんでした。この参加希望者の状況からも私自身マレーシアの日系企業での5Sの高まりを肌で痛感しました。
また意外だったのは参加企業の大半が、誰でも名前を知っている日本の一部上場企業ばかりだったことです。セミナーの中で参加者と討議をしましたが、やはり企業の規模に関わらず、5Sはある程度のレベルまで行くと壁にぶつかってしまうことが良く分かりました。
今回のセミナーは午前中は「従業員のやる気を引き出して5Sに協力させる手法」そして午後は「5Sの効果的な進め方のテクニック」を中心に行いました。5Sは全従業員が協力して行う活動ですから、従業員のやる気をいかに引き出すかが大きなポイントとなります。そのためヒューマン・リレーションの考え方と手法を理解してもらうことが大事なのです。この講義の進め方ですが、最初にCS(顧客満足)の実例を説明し、誠意がお客の信頼を得ることを納得させます。その上で上司と部下の関係も誠意がないと成り立たないことを説明します。この説明の補強に経営学で誰でも勉強するジョージ・E・メイヨーのホーソン工場の実例と管理者の教科書「エクセレント・カンパニー」のトム・ピータースの学説をやさしく解説して行きます。そして従業員のやる気を引き出す具体的な手法を教えました。
午後のテクニックでは当社がタイで5Sを指導している日系企業がパトムタニ県主催の5Sコンクールで見事、金賞を受賞したので、この工場の5Sの状況をビデオで見せながら5Sのポイントを解説して行きました。
セミナー終了後のアンケートでは参加者全員が「役に立った」との評価であり、参加者の感想としては「管理者である自分が積極的に行動しない限り、5Sは成功しない」「5Sの成否は管理者である自分の管理次第だ」と私が意図していた内容を理解してくれていました。
また今回のセミナーでは参加者の「5Sへやる気」を最高潮にさせたことが出来たので、自分自身でも納得の行くセミナーになりました。来年はマレーシアで2回、シンガポールで2回、そして香港でもセミナーを行う予定になっています。またタイでも同様のセミナーを開催したいと考えています。
ホームへ戻る
著者:UVC管理者セミナー講師 立川 剛
Copyright 1999 UNIVERSAL VIDEO COOPERATION CO.,LTD all rights reserved.
このコラムのご意見、ご感想をお送り下さい。
uvc@loxinfo.co.th