「実践!管理者心得」第89回目
あなたの工場の5Sは何点ですか?
11月にPHP主催で私が講師となり、シンガポールで「5Sセミナー」を行いますが、12月にはマレーシアでも行うことが決定しました。12月4日にクアラルンプールのGrand Blue Wave Hotel にて開催します。対象は現地の管理者向けで英語の5Sセミナーとなります。
当社では日系企業を対象とした5Sの指導も行っています。私自身が工場に行き、その工場のタイ人管理者とともに工場を巡回し、問題点を指摘、改善方法を立案させ、翌月フォローアップを行います。状況にもよりますが、毎月1回の指導で半年から1年程度で見違えるように工場の5Sは向上します。
私が5Sの指導を行うときは、最初にその工場のタイ人管理者に「自分の工場の5Sは何点くらいだと思うか」と尋ねることにしています。私の目から見ればどう見ても30点くらいなのですが、ほとんどが「70点」「80点」との過大評価した答えになります。
しかしこれは仕方がないのです。入社以来自分の工場しか知りませんから、まさに「井の中の蛙」になっているのです。ですから私が「この工場は30点程度だよ」と言うと「そんなはずはない」「信じられない」「もっと良いはずだ」と凄く反発します。
「それでは私が5Sの問題点を指摘するので、私と一緒に工場を巡回しよう」と一緒に現場に入ります。工場にもよりますが、半日もあれば基本的な部分だけで100箇所以上は指摘しますので、終わったあと管理者は「30点と言われたが確かにそうだ」「いやもっと低いかもしれない」と理解してくれます。
工場の巡回が終わったあと、私は管理者に次のように話します。
「この工場の5Sが70点なんて、とんでもない話しです。5Sは永遠に続けて行く改善活動なのです。工具を決められた場所に置くとか、棚を整理するとかはあたりまえですが、それで終わりではありません」
「ラインで組み立ての作業を行っていましたね。作業台に部品を入れている箱がありましたが、あの箱だけでも作業性から考えて次のような疑問があります」
「1:箱の大きさが適当であるか。
2:底の浅いものにした方が良いのではないか。
3:箱に傾斜をつけて取りだしやすいよう出来ないか。
4:箱の中にゴムやクッションを入れたほうが掴みやすいのではないか。
5:箱の表示の文字が小さすぎないか。
6:箱の表示の色は適当であるか。
7:箱は正常作業範囲の中に置かれているか。
8:箱の置き方は横一列の配置ではなく円弧状にした方が良いのではないか。
8:作業者が部品を取る時に箱を見ないで取れるような配置になっているか。
9:両手が同時に作業できるような置き方になっているか。
10:両手が同時に反対、対称方向に動かせる配置になっているか。
11:作業のリズムが崩れない配置になっているか。
12:箱の大きさは一律にしないで部品の大きさに合わせて変えた方がよいのではないか。
13:箱にホッパーを付けて部品を滑らせて取りやすいように出来ないか」
このように部品を入れる箱をひとつ取っても、良く作業を観察して改善して行かなければいけません。5S活動は品質と同じように、永遠に続けるべき活動なのです。
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著者:UVC管理者セミナー講師 立川 剛
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