「実践!管理者心得」第85回目

データの誤差に気をつけろ!


今回は紙面を借りて5Sセミナーの話をさせて頂きます。私は社員教育のコンサルタントとしてタイの日系企業の5S活動の指導も行っています。当社がコンサルタントに入ると状況にもよりますが月に1回の指導ならば、半年から1年程度で5Sはかなりのレベルに持って行くことが出来ます。

このタイでの5S指導の実績が認められて、11月にPHP主催によりシンガポールにて私が講師となり5Sセミナーを行うことになりました。11月2日は現地社員向けに英語で行い、11月3日は日本人駐在員向けに日本語で行います。今回のセミナーでは5Sのテクニックだけではなく、いかに従業員のやる気を引き出すかをテーマにして解説して行きます。

特に5Sでは従業員が落ちているごみを見たら、自然にごみを拾ってごみ箱に捨てる意識付けが絶対に必要です。この意識付けのポイントを説明するために心の問題にも深く切り込んで行きますから、従来のテクニック一辺倒のセミナーとはかなり違ったものになります。もちろん私の5Sの指導の経験を含めて解説して行きますから、かなり実践的なセミナーになります。今回のセミナーの開催地はシンガポールですが、いずれタイでも同様のセミナーを開催して行きたいと考えています。(シンガポールでの5Sセミナーに関心のある方はPHP、電話(65)3333455担当湯浅までご連絡下さい)

私は日系企業で品質管理の指導も行っていますが、データの作成、扱いには苦労させられます。品質問題が発生するとデータを使わず憶測だけで問題の原因を探ろうとすることが良くあるのですが、逆にデータを絶対視してしまい、間違った方向に進んでしまうこともあります。データには誤差が付きものです。品質管理の担当者は常に次のような誤差の可能性を考えてデータを解析しなくてはいけません。

1 サンプリング誤差
「製品箱が10箱ある。1箱につき5個づつサンプリングせよ」と指定したにも関わらず一番上の箱から50個抜き出してしまうことがあります。

2 測定器の精度誤差
体重計で重さを量ると毎回、微妙に測定値が違うことは皆さんも経験されたことがあると思います。同じものを繰り返し測定しても測定器の精度誤差により、測定値が異なることがあるのです。

3 偏りの誤差
ものさしで寸法の製品を測定しています。しかし周りの熱でものさしがわずかながら膨張することもあります。こうなると測定値はいつも一方に偏った数値になってしまいます。

4 測定者による誤差
測定する人のクセ、目盛りの読み違い、測定器の取り扱いミスなど、測定者が引き起こす人為的なミスによる誤差です。この測定者による誤差は実に頻繁に起きますので注意が必要です。

データはこれらの誤差が発生する可能性を考えて解析することが大切です。




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著者:UVC管理者セミナー講師 立川 剛
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