「実践!管理者心得」第80回目

官能検査のポイントは?


官能検査とはご存知のとおり耳、眼、鼻、舌、皮膚などの五感によって行う検査のことです。この官能検査は人間の五感に頼っているため、常に次のような問題点を抱えています。

1:個人差によるバラツキ
人によって好きな食べ物が違うように、感覚や識別能力には個人のバラツキが必ずあるのです。

2:感情による影響
人間は感情の動物です。その日の気分、生活環境、健康状態、疲労などによって五感の感覚が左右されることがあり、そのため検査の判断基準がその都度、変化してしまいます。

3:表現のバラツキ
「大変良い」と区別しても、どの点から「大変」の表現を使うかの境界は個人差があります。また人によっては針小棒大な表現をする人もいれば、その逆の人もいます。官能検査は計量的、具体的に表現をすることが難しいだけに、表現には個人差が大きく現れます。

4:習熟度による変化
検査員は一般的に作業に習熟してくると、無意識に厳しい判定を下しがちになります。またクレームがあると極端に厳しくなるなど、外的の変化により心理状態が左右されることもあります。

このように官能検査は人間の心理状態に左右されるので、残念ながらこれらの問題を100%解決することは不可能なのです。しかし官能検査を出来る限り完璧に近づけるためにはいくつかの手法があります。特に官能検査員の選定がもっとも大事であり、次の規準に従って選別すべきです。

1:視覚障害、聴覚障害などがないこと
2:識別能力と検出能力が優れていること
3:安定性と表現性が優れていること
4:表現が素直、客観的、正確であること



官能検査の精度を高めるには官能検査の基準を誰が見ても簡単に理解できるように客観的に示すことも大事です。

1:限度見本、標準見本を示す
できるだけ実物見本、現物見本で示すようにします。

2:文章で規定する
1個のキズが何ミリ以内で何個以内と文章で具体的に規定します。

3:消滅距離で表現する
外観検査で何センチの距離で見えないことなど距離で規格を決めます。この場合、検査員の視力を統一しておくことは言うまでもありません。

官能検査を100%に近づけるには上記の他にも定期的な訓練や品質意識の向上のため、システム的な社員教育を行うことが大事なポイントになります。





著者:UVC管理者セミナー講師 立川 剛
Copyright 1999 UNIVERSAL VIDEO COOPERATION CO.,LTD all rights reserved.

このコラムのご意見、ご感想をお送り下さい。 uvc@loxinfo.co.th
次のページ

前のページ
ホームへ戻る